コンサルとして様々な業界の企業を見てみて、日本企業の内向きな取り組みに思うこと

仕事の環境

厳しいビジネス環境に直面し、多くの企業では、企業内部の能力強化のための様々な戦略を実施しています。しかし、これらの戦略の効果と目的はしばしば疑問視されています。以下は、疑問符の付く取組のいくつかの例です。

1.外部研修への社員派遣
座学を必要としない社員を含む幅広い社員を外部研修プログラムに派遣する。ほとんどの社員はトレーニングに出席するよりも、まず目の前の仕事を優先したほうが良い。この施策はは本当に効果的なのかを今一度考えなおしたほうが良い。

2.部署間の協力推進
部署間の連携に焦点が当てられていますが、その協力の目的が不明確である。弱い部署同士が連携しても、結局はより弱くなる可能性があります。

3.内部のエキスパート会議の設立
社内の「エキスパート」と呼ばれる人々を集めた会議体を設立する。これらのエキスパートに本当の知識・知見はあるのであろうか?この知識・知見を組織内で広めても、組織外で役立つものになるか不明瞭である。

4.ブランド強化の取り組み
ブランド認知が不足しているという理由で、積極的な情報共有を奨励していますが、そのブランドは、誰に対して構築したいのかがよく分からないことがあります。計画や戦略的な行動を考える前に、何でも情報発信するアプローチは効果的ではないかもしれません。

5.新人育成
人材が不足しているため、単に人数を増やすことに焦点を当てている経営層がいる。そうした数集めで獲得した新入社員の多くは、必要な能力基準を満たしていないかもしれない。彼らのスキルの不足を補うために何度も補講のようなトレーニングを提供せざるを得ない状況になっている。

6.頻繁なミーティング
対話の重要性が強調されており、高頻度のミーティングが増えています。頻繁な対話は関係を築き、会話をしやすくするかもしれませんが、ナアナアな関係になりやすい危険もある。例えば新入社員に対して高頻度のミーティングを行い、あまりにも高頻度な対話を繰り返すことは、新人の甘えを助長する恐れがある。

7.経営層からの頻繁なメッセージ
経営層から繰り返し、中身のないスローガンのようなメッセージが送られている。今は戦時下の日本ではないのだから、こうしたスローガンは不要ではないか。命令に忠実な兵隊が必要、といった時代では無いのだから。

8.間接部門の肥大化
企業内部の取り組みを充実させるために、企画部門が肥大化している。これは収益を生み出す人員が減少し、収益に貢献しない人員が増加する結果をもたらす。さらに、企画系の人員が増えると、全社員が彼らの理解できない企画に巻き込まれ、稼ぎ手がさらに減少する。

これらは多くの企業に共通の問題であり、様々な追加的な問題を引き起こす。経営陣も企業を良くしようと懸命に取り組んでいると思うのであるが、まずは経営層がこれら取組が愚策につながりうることを、あらためて認識するところから始める必要があろう。

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