『コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル』
著者:メン獄(外資系大手コンサル出身)
内容:アナリストとして入社した初期から、マネージャー時代までの実体験をユーモアと共に語る。
おすすめポイント:プロジェクトでの進め方、社内文化の壁、人間関係など若手が直面するリアルな“苦労”と克服エピソードが豊富
『コンサル一年目が学ぶこと』
著者:大石哲之(元アクセンチュア)
内容:一年目に必要な30の基本スキルに加え、15年経っても役立つノウハウを具体例で紹介。
おすすめポイント:分析力・報告スタイル・チーム共有など、思わず「あ、自分もそうだった」と共感できる現場エピソードが満載
『コンサル0年目の教科書』
著者:古谷昇(BCG出身、国内経験者)
内容:入社直後の「0年目」に重視すべき思考法や仕事の進め方を体系的に解説。
おすすめポイント:上司・先輩頼らず「最速で成果を出す」ための実践的ルールが具体的にまとまっており、手が届くリアリティあり
若手コンサルの転職が教えてくれるもの 〜「やりたいこと」とは何か〜
また一人、若手社員が転職した。
入社して1年ほど。特段、今の職場に大きな不満があったわけではない。話を聞く限り、「やりたいことが違った」というのが主な理由のようだ。彼の希望は「開発の仕事」だった。
そのため、いわゆる戦略・業務系のコンサルティングファームから、SIer的色合いの濃い大手IT企業へとキャリアを移すことになった。
表面的には、彼の希望に沿った転職に見える。「開発がやりたい」という希望と、「システム開発を行っている会社」という転職先のイメージは、一見合致している。だが、ふと疑問が湧く。
果たして彼の望む“開発”は、そこで本当にできるのだろうか?
多くのSIer企業では、実際に「開発をしている人」が全体の中で占める割合は決して高くない。プロジェクトマネジメント、仕様調整、顧客との折衝、ベンダー管理……。
いわゆる「SE」と呼ばれる職種は、“開発者”というより“調整者”に近い仕事を担うことが多い。
もちろん、本人がそうした業務を理解した上で選んだのであれば、何も言うべきことはない。だが、もし「開発っぽいことができそう」という期待やイメージだけで選んでいるのであれば、それは少し危うい気がする。
なぜなら、「やりたいこと」という言葉ほど、実体が曖昧で、かつ誤解を生みやすいものはないからだ。
彼の言う“やりたいこと”とは、果たして何だったのか。プログラミングをすることなのか、ものを作る実感がほしいのか、よりクリエイティブな環境に身を置きたいのか。ただ単に「手を動かしたい」という感覚に近いものだったのかもしれない。
そしてその想いは、本当にその転職先で実現できるのか?
外に出るより近道だった可能性も
私が気になっているのは、今の職場でも、ある程度キャリアを積めば、より技術寄りのプロジェクトに関われる可能性があったということだ。実際、それを実現してきた社員もいる。少なくとも、外に出るよりも近道だった可能性だってあった。
なのに、なぜ彼は「外」を選んだのか?
もしかすると、誰かが“自分のやりたいこと”を最初から与えてくれる、そんな環境を求めていたのかもしれない。しかし、多くの場合、そのような理想的な職場は存在しない。
自分が本当にやりたいことは、与えられるものではなく、自分で作り上げていくしかないのだ。
「コンサル」という魔法の言葉
それにしても、近年の若手のキャリア観には、「とりあえずコンサル」という風潮が強く根付いている気がする。
「コンサル」という言葉は不思議だ。具体性に乏しい一方で、どこか格好良く、成長できそうな印象をまとっている。その曖昧さが、逆に人を引きつけるのだろう。
だが、その“幻想”に惑わされて、「本当の自分」を見失ってしまう若手が少なくない。
入社直後は、何よりもまず基礎を身につけるべき時期だ。すぐに「やりたいこと」に飛びつくのではなく、少しずつ視野を広げ、選択肢を増やすことの方がはるかに重要だと私は思う。
「やりたいこと」がアバウトでも構わない
実のところ、「何がやりたいか」なんて、最初から明確である必要はない。
それよりも、自分がいまどんなスキルを得られるのか、どんな環境に身を置いているのかを冷静に観察し、その中で“やりたいこと”の輪郭を少しずつ描いていく。それが正しいキャリアの築き方ではないだろうか。
「理想の仕事」を探すのではなく、「理想に近づく自分」を作っていく——そんなスタンスでいた方が、長い目で見て幸福なのかもしれない。
『コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル』
著者:メン獄(外資系大手コンサル出身)
内容:アナリストとして入社した初期から、マネージャー時代までの実体験をユーモアと共に語る。
おすすめポイント:プロジェクトでの進め方、社内文化の壁、人間関係など若手が直面するリアルな“苦労”と克服エピソードが豊富
『コンサル一年目が学ぶこと』
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内容:一年目に必要な30の基本スキルに加え、15年経っても役立つノウハウを具体例で紹介。
おすすめポイント:分析力・報告スタイル・チーム共有など、思わず「あ、自分もそうだった」と共感できる現場エピソードが満載
『コンサル0年目の教科書』
著者:古谷昇(BCG出身、国内経験者)
内容:入社直後の「0年目」に重視すべき思考法や仕事の進め方を体系的に解説。
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