「新卒で求められるのは、地頭の良さです。」
確かに、処理速度やロジック、理解の速さなど、地頭の良さはビジネスの現場で大きな武器になります。しかし、私は思う。地頭が高いことも重要ではありますが、むしろもっと大事なのは「問い続ける粘着性」ではないかと。
他の人が「そこまで考えなくても」と感じるようなことに、なぜか引きずられるように考え続けてしまう。最初はわからなくても、また考え直してしまう。こうした「考え続ける力」は、単なる知的好奇心とは違い、もっと根深い、思考の執着や粘度に近いものなのです。
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「MDノート」は、シンプルに「書く」を愉しむことを追求したノートです。180度フラットに開く製本と、装飾を排除した機能美の追求。
考え続ける力の本質
「考え続ける力」という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを抱くでしょうか。多くの人が思い浮かべるのは、長時間にわたって同じ問題に取り組み、探究心を持ち続ける姿勢かもしれません。
しかし、私が考える「考え続ける力」の本質は、単に時間をかけて考え続けることだけではないのです。真の力は、時間軸に沿って思考が進化し、表面的な解決策では満足せず、深層にまで掘り下げていく力にあります。
1. 時間軸に沿った進化的思考
考え続ける力で最も重要なのは、「長い時間をかけて同じ問いに向き合い、その答えが進化していく過程」です。最初に持った疑問が時間を経てどんどん変化し、深まり、最初の答えでは収まらない問題が見えてきます。この「時間軸に沿った進化的思考」こそが、考え続ける力の真髄です。
例えば、ある企業が「売上が伸びない」と悩んでいる場合。最初の問いは単純に「なぜ売上が上がらないのか?」というものかもしれません。しかし、時間をかけて問いを掘り下げると、「顧客のニーズに応えられていない」「価格が競合より高い」といった本質的な問題に気づくことになります。この進化的思考によって、問題の本質を理解し、効果的な改善策が見えてくるのです。
2. 表面的な解決では納得しない、深層への掘り下げ
考え続ける力の本当の価値は、表面的な解決策に満足せず、問題の根本に迫ることにあります。もし問題を深く掘り下げずに、表面的な答えで済ませてしまうなら、その思考は一時的なものに過ぎません。
例えば、「なぜ顧客が商品を買わないのか?」という問いに直面した場合、最初の答えは「価格が高いから」や「商品の質が悪いから」といった表面的なものです。しかし、時間とともに掘り下げていくと、「顧客の価値観やライフスタイルに合わない」「マーケティング戦略が適切ではない」というように、もっと深い原因が見えてきます。
顧客満足度が低い問題に直面しても、最初は「サービスの質が低い」と考えるかもしれません。しかし、その背後にある「企業文化や顧客との関係性」「顧客の本当のニーズと提供価値の不一致」など、本質的な課題に気づき、改善策を見出すことができるのです。
3. 時間軸と深層掘り下げが生み出す革新的な解決策
「考え続ける力」が発揮される場面で最も価値が生まれるのは、この時間軸に沿った進化的思考と深層掘り下げの2つの要素が組み合わさった時です。これが生み出すのは、単なる表面的な問題解決ではなく、もっと深い理解に基づいた革新的な答えなのです。
例えば、企業が顧客からのフィードバックをもとにサービス改善を進める場合、最初に考えるのは「価格を下げる」「商品の改良」など、比較的表面的な解決策かもしれません。しかし、時間をかけてその問題を掘り下げ、顧客との関係性を再構築し、マーケティング戦略やサービス提供方法を根本的に見直すことで、持続可能で効果的な解決策が見えてくるのです。
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見抜き方:考え続ける力をどう見抜くか?
考え続ける力を持っているかどうかを見抜くのは簡単ではありません。表面的な質問や回答だけではその力を十分に把握することはできませんが、以下のような観点でその力を探ることが可能です。
- 疑問を持ち続ける姿勢
常に疑問を持ち、それに対して深く掘り下げる姿勢があるかどうか。すぐに結論を出さずに、何度も考え直し、問い直す姿勢はその力を示します。 - 逆境や困難な問題に対する粘り強さ
難しい問題や長期的な課題に対して諦めずに取り組む力。根本的な答えに辿り着くまで粘り強く問い続けることができるかどうかが、考え続ける力の一つの指標です。 - アイデアや解決策が進化していく過程
最初のアイデアや解決策が、時間とともに進化していく過程を見ることも重要です。考え続ける力がある人は、初期の答えに満足せず、試行錯誤を繰り返しながらアイデアを進化させていきます。
この力を育てるためには?
考え続ける力を育むためには、失敗を恐れず挑戦を続けることが重要です。問いを持ち続け、答えに到達するまで粘り強く探し続ける姿勢を持つことで、その力は自然と養われます。
また、問いが許容される文化や未完でOKな空気も、この力を育むために不可欠な要素です。例えば、スタートアップなどでは「昨日の気づき」を話す時間があり、メンバーが同じ問いを1週間話し続けることで、重要な発見に繋がったりします。このような環境で問いを持ち続けることで、深い思考が生まれます。
結論:考え続ける力が生み出す革新
考え続ける力は、単なる思考の持続ではなく、時間をかけて問題に進化的に向き合い、表面的な解決では満足せず、本質的な疑問を掘り下げていく力です。この力があることで、単なる問題解決を超えて、より深い理解と革新的な答えを導き出すことができます。
そして、この力を見抜くためには、粘り強さと問いを深める姿勢が重要です。考え続ける力を育むためには、挑戦し続けることが不可欠であり、それこそがこれからの採用や育成において問われる力となるはずです。
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